① アセスメント
検査・評価を行い、側弯のタイプ分類を行います。
該当するタイプによって何を目的にエクササイズを行うかが決まります。
また、機能性・習慣性(環境因子が主)なのか構築性(遺伝因子が主)なのかを調べます。
個々の側弯の状況や原因に応じて、また生活環境や年齢に応じてオーダーメイドのエクササイズを決定していきます。
決まった画一的なエクササイズではなく、原因に沿った対応ですので、このアセスメントが何よりも重要になります。
その上で、レントゲン画像の情報はとても重要になります。
前屈テストで胸郭の変形、脊柱の回旋度合い、筋肉の膨隆などを確認します。
胸郭の柔軟性を深呼吸で確認します。変形が強いと肺が圧迫されて拡張できないことがあります。
股関節の捻れ(前捻角)を確認します。これは歩きに大きく影響し腰部の捻れの原因になります。
②日常生活指導
実はここが一番大切です。トレーニングをどこまで頑張っても、日常の生活の中で背骨に負担をかける姿勢や動きを繰り返しては意味がありません。日常の中から、立ち方、座り方、寝方、歩き方などを意識して、背骨にとって負担を減らして修正方向に導く必要があります。
③トレーニング
日々ご自分で行い習慣化していくエクササイズを指導します。
徒手療法やストレッチを用いて、他動的なアプローチが必要な場合もありますが、姿勢の改善、脊柱へのメカニカルストレスの軽減を目的としますので、ご自身での日々の意識掛けがとても重要になります。
<マンツーマンでのエクササイズ指導>
修正方法、力の加え方、方向などをお伝えします。
胸郭の拡張を促します。しっかりと肺が拡張できるように柔軟性を高めます。
胸郭を拡張させる筋肉を鍛えます。
<セルフエクササイズ>
最終的にはご自分でできるようになって頂きます。
● 側弯症の方のための側弯症トレーニング講習会 2015年10/31-11/1を受講された方の実際の感想です。
考案者からのメッセージ
現在日本の医療では側弯症は不治の病といわれ、病院を受診しても経過観察という名の元でフォローも無く手術が必要な状況まで放置されているのが現状です。
多くの親御さんを含め、側弯症の方は、科学的根拠のない民間療法に救いを求めている傾向があります。
これらをふまえ、我々は運動療法の可能性を追求する使命感から効果的なトレーニング法を探求し、より簡便で理学療法の視点からも矛盾のないトレーニング法を開発しました。(理学療法士 中村尚人)
側弯トレーニングに関する公式ブログはこちら。