側弯症があるからといって必ずとも症状があるとは限りません
学校検診や人間ドックの胸部レントゲンで脊柱に側弯症が見つかったからといって、必ずしも症状があるとは限りません。
殆どの方が無症状で、検診で見つかって初めて気づく方は珍しくありません。
側弯症は脊椎の側屈・回旋変形ですが、曲がっていることと症状に強い相関はありません。
特に年齢が低い場合、そもそも体の柔軟性が高く、痛みを生じるほどの変性や、組織の崩壊がないために、自覚的に感じるような症状は殆ど出ません。
ではほっといて良いのでしょうか?
当然ですが、体は環境に適応して形や機能を変えていきます。
そしてそれは長い時間をかけて無自覚なうちに進んでいきます。
高齢の方で、円背や膝の曲がった方を見かけると思いますが、その方がある年齢で突然降って湧いたように原因も無く変形したとは考えられません。
年齢的な骨の脆弱性もありますが、それ以上に症状がなかった時からの姿勢の崩れ、体の癖が関節や骨に対する継続的なストレスとなってそのような変形に至っています。
特に学童期の側弯症の方は、症状もないのに親御さんに連れられて仕方な来店する方が多い印象です。
何か悩みや困ったこと(主訴)はないか尋ねてもぶっきら棒に「別にない」という方が殆どです。
しかし、レントゲン画像の解説や、年齢と共に今後どの様に骨が変形していく可能性があるかを説明すると、他人事から徐々に自分の問題として捉えてくれる様になります。
側弯トレーニングセンターでは症状がない現在だけに焦点をおているわけではありません。
これからの長い人生を考えた時に、何が助けになるのか、何が必要で何は避けた方がいいのかをお伝えすることが大事だと思って関わっています。
あの時にこうしておけば良かったと後から後悔しても骨が変形してしまえば変わることは原則ありません。
後の祭りになってしまいます。
症状がない、自覚がない時こそ、自分の体の癖や特徴に気づく必要があります。
側弯症に限らず、変形性関節症の多くも「自分の体への意識の低さ」が変形を助長する要因になっています。
側弯トレーニングでは骨格、姿勢チェック、歩行チェックなどご自身の癖を明確化して分かりやすくお伝えします。
症状がなくても、人生の中で側弯症との向き合い方を確認しに来て頂ければと思います。
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